地盤改良で安全な住宅環境を

かつては、住宅は建てやすい場所に建てられていました。その結果、地盤改良などしなくても、しっかりした地盤を選んで住宅を建てることができました。しかし、徐々に宅地として活用できる場所が少なくなり、田んぼを埋め立てて住宅を建てたり、傾斜地に住宅を建てるなど、本来であれば住宅が建てられないような場所に建てるようになったのです。それでも、以前は、地盤調査や地盤改良をしないまま、多くの住宅が建てられていました。しっかりした地盤に建てられた住宅であれば、地盤沈下で家が傾くということはありませんが、無理に宅地化したところに住宅を建てた場合には、多くの問題が生じるようになったのです。現在では、しっかりと地盤調査を行い、その結果に応じて地盤改良を行うことが義務づけられています。

しかし、近年では、さらなる問題が生じています。地盤調査の方法として、もっとも一般的なのはスウェーデン式サウンディング試験と呼ばれる方法ですが、この調査方法は、実際に地価の地層を採取するものではありません。荷重をかけていき、どの程度まで自重で沈んでいくかを調べることで軟弱度を調査するものです。この方法は簡便で安価にできる点で優れていますが、地層を採取するものではないので、軟弱地盤かどうかを明確に分析することはできないのです。それでも、安全第一の近年の風潮では、多少の心配があれば地盤改良を行う傾向にあります。実際には必要のない工事を多くの人が行っている状況もあるようです。今後は、いかに精度の高い地盤調査を行い、地盤改良の必要性を明らかにするかが重要になってきます。